プロフェッショナル?
- beatni2009
- 6月26日
- 読了時間: 3分

プロフェッショナルが居ない。
こう嘆くと時代錯誤のオッサンが何か嘆いていると思う事でしょう。
これは時代背景もあり、ハラスメントがない
優しい世界での育成のおかげもあり?
どの分野でも、強烈なプロフェッショナルが少なくなってきた事を
すごく実感してしまう。
特に写真の分野はすごい状況になっている。
先日、うちの女性スタッフが吐き出した
インスタストーリーの言葉が印象的だ。
誰でもプロカメラマンになれる時代?
実際は違うが、そんな気分が充満している。
女性スタッフの吐き捨てた言葉は、
そんな空気を突き破るはど強い言葉だった。
実はプロを養成する講座をやっているのだが、
受講生とのニーズがずれていて、
どこに導けばいいか?
自分でもわからない時があり、相当悩んだ。
はっきり言うと、本当にプロになるつもりであれば
講座なんぞに行くべきではない。
うちのスタッフのように誰かの下につくしか方法はない。
今時じゃない?
いや、そこは昔と全く変わっていない。
そこそこ人物撮影が綺麗に撮れて、
どこかのプロ講座(うちも含めて)を受け、
インスタで作品載せて後は、ブランディングで
顧客を確保して行く。
そんな流れも確かにあるが、
それは「ソコソコのシゴト」でしか通用しない。
大前提としてプロとは、それで飯を食ってる人。
それを10年、20年と持続していく力のある人間のみが
プロと名乗れるはずだ。
講座では、無理。。。
これをオブラートに包んで誤魔化しながら
「これを受ければあなたもプロになれる!」
と言うのがどーしても嫌で、色々悩んできた。
結果、自分が歩んできた事と、今うちのスタッフに
教えてるように、本質を受講生にちゃんと伝えて、
「講座後の道」を模索していけるように、
そしてそこに寄り添えるようになれば、
自分がやる意義があるのかもしれないと思い今日に至っている。
撮影したものにお金が伴えば、
休日のみの出張カメラマンでも一流のフォトグラファーも
やらなければいけない事は一緒だ。
実際、僕の仕事でsnsは何ら関係ない。
フォロワー数も全く関係ない。
僕の周りの、ディレクター、カメラマン、モデル、誰1人として
snsなんかやっていない。
モデルなどは個人のアカウントで、食べたものとかを載っけている子は
いても写真の作品を載せる人は居ない(だいたい撮られた写真を載せれるはずがない)。
本来の仕事の人達はそういうもので、その世界では人が認めて
初めてカメラマンになれる。
snsでもフォロワー数でもない。
うちの女性スタッフのように、現場に行き、(こいつ誰?)的な扱いをされ、
それでも走りまくって自分の存在をアピールする。
そのうちディレクターから、撮ってみろとか茶化されて
汗だくで撮って結局怒られる。
汗かいて、焦って、恥かいて、家に帰って泣いて、
それをひたすら繰り返す日々を
みんなちゃんと見てくれている。
名前を呼ばれ、存在を認識され、雑談も気楽にしてくれるようになる。
そこで初めて、ちゃんと撮ってみろ言われちょっと今度は撮れるようになる。
何が必要な写真かわかってきたからだ。
いい写真を撮れば良いわけでは全くないことがわかる。
そして、あの子にこの仕事任せようかな?
となって初めてプロカメラマンとなる。
彼女は短い方だがそれでも2〜3年の月日がかかる。
雑誌も広告も全ての媒体は、人の熱量で作るものだ。
ブランディングもクソもない。
人としての信頼だけが仕事を産んでいく。
お金はきっと後からついてくる。
うちのカメラマンはそうやって今羽化するところまできた。
どうせ目指すなら本当のプロフェッショナルになってほしい。
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