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肖像写真

スタッフのショウイチが撮った一枚の肖像写真。

12年間通い、様々な岐路でいつも側にいた強面のバーのマスター。

先日突然亡くなった。

僕は話しを聞いていただけで直接は知らない。

なのにこれほどショックを受けたのは珍しい事だ。

ヤンチャで子供のようで、今はあまり居ないタイプの愛すべきオッサンだったようだ。

残念でしょうがない。

亡くなる前にショウイチが撮ったその写真は、

悪い奴の顔したメチャクチャ優しい人間のストレートなポートレートだった。

亡くなった後、店に飾られている。常連さんや周りの人達がその写真を見て静かに、賑やかにマスターを忍ぶ。。

ポートレート(肖像写真)とは、こうゆうものではないだろうか?

被写体さんの女の子を時間いくらで雇って撮るものがポートレートだと思っていないか?


モデルに衣装の細い要求、ポージングの良し悪しなどの詰めを高めていくことが質の高い写真になると思っていないか?


被写体の人間としての価値を考えた時、愛おしい存在の意義を見出した時、そんな事は全くどーでもいい事の筈だ。

人を写す写真家になりたければ

考える場所、向き合う視点は他にある筈だ。

奴の撮った一枚の肖像写真は

それを強く考えさせられる一枚だった。



 
 
 

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