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テザー撮影

beatni2009

今時、テザー撮影は必須である。

パソコンと繋ぎ画像を見ながら撮影を進めていくこの方法。

勿論、当たり前にフィルム時代は無い。。。。

広告や雑誌の撮影現場で、自分ではなく関係者に見やすいように進行状況を見せる為だ。

皆一様にパソコン画面の前に張り付いて見ている。

アートディレクターもクライアントも、ヘアメイクもスタイリストも。。。。

確かに効率がいい。彼らが見てるのは現実ではなく画像だ。

最終原稿になる絵をリアルタイム画像で確認できるなんて、夢の様な話だ。

この流れに意を唱えるわけではないが、[あまりにも]の現場があって、一度怒鳴ってしまった事がある。全員がパソコンを食い入る様に見ていて、全く現実のソコにいるモデルに目を向けなかった。僕とモデルだけその空間を共有していて他の人は全てパソコンノガゾウを見ている。流石におかしいだろっ!て。

確かに効率はいい。ただそれは現れる結果に対して手直しや修正を加える作業でしかない。

その結果を産むためのアクションが撮影現場から消えてしまった。

全員がそれぞれのスキルの中で、モデルを直視しレベルの高いところまで持ってくアクションが現場では絶対必要だと思っている。

出された画像は結果であり、それの対処で終わっている。

その結果を出すために、やるべき事があるだろう。

その後、チェックすればいい。。。。

あまりに慣れすぎて、それがおざなりになり、修復だけに神経を使うという異様な空気になっている。モデル側の気持ちもあるだろう、全員が自分を見て高いところまで持っていく意思を感じた時と、カメラマン以外テザー撮影の画面しか見ていない現場では、気持ちの変化が起きても当然かと思う。

この時は若いチームだった。「何この寒いおっさん」と陰で言われたと思うが(笑)

「ちゃんとモデルを見ろ」と怒鳴った気がする。

結果だけを追い求めるより、結果の出る行動をする事がどれだけ大事か。

撮影現場というのは、人間の熱量で倍にも十倍にもなるほど変わる世界だ。

だから面白い。何度経験しても面白いのだ。

効率ではない、無駄と思うことにも(例えば異様に盛り上げようとするヘアメイクアシスタントetc)結果につながる何かが潜んでいるはずだ。


冷静に評論家みたいな顔して画面見てないで、みんな声出せよ!





 
 
 

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